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海を守る森

2007年08月14日
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 8月に入ってからというもの、連日のようにうだるような暑さが続いていて、夏はこうでなくては!と思う反面、今となっては過ぎ去った7月中の涼しさが懐かしくもあります。とくに昼前後の真上から降りそそぐ日差しは酷であって、まさに炎天、私でさえもこの時間帯に海へ向かうのが嫌になることがあります。歳をとったのかもしれませんが、日中の海水浴客の多さを避けたい気持ちも手伝って、私はこの季節、この時間帯には海ではなく森に入ることがあります。
 この真鶴岬を覆いかくすように存在する森はいわゆる“魚つき林”と言われ、周囲の海あるいはそこに息づく生き物と密なつながりがあると言われています。“魚つき林”とは、森林の水質浄化作用によって海産資源の生息と繁殖を助ける保安林のことで、漁師の間には海辺の森が魚を集めるという言い伝えがあって、昔からこのような森を守り大切にしてきた歴史があるようです。森は日差しをさえぎって海辺に木陰をつくり、海水温が急激に変化するのを防いでくれます。森は激しい大雨が降った後に、多量の土砂が雨水とともに海へ流れ出ることを防いでくれます。また、森の木々から落ちる虫や、森に浄化された湧き水に集まるプランクトンをえさに、魚などが集まってくるとも言われています。昔から海を糧に生活してきた人々は、さまざまな経験から、このような森と海とのつながりを知っていたのではないでしょうか。そう、森は海を守っているのです。

 沖縄で生活していた頃の話ですが、“山禿海禿”という言葉を耳にしました。「山(森)をけがすことは海を殺すことにつながる」という意味なのだそうです。森が健康であることで海はその調和をたもつことができるのです。また、海がその調和をたもつことで私たちの命も保証されます。辞典でいくら調べてみても出典がわからないのですが、“山禿海禿”とは重たくともなんとやさしい響きのある言葉なのでしょう。沖縄でこの言葉を聞かされて、私は遠く離れた真鶴の森を思いました。

 手前みそですが、真鶴の森のすばらしさはちょっと他では味わえません。重なりあうように生い茂る幹や葉は天然の天蓋であり、海からの風も吹きぬけがよく、森の中の冷却効果は抜群です。また、きびしい夏の日差しからの強すぎる光は天然の天蓋にさえぎられ、大気によって反射された天空からのおだやかな光が目にやさしいです。そして、なんといっても耳にやさしい波の音を聞くことができ、森の中にいても海を間近に感じることができます。真鶴の海を見守り、また真鶴の自然の多様性を支えている森。真鶴の、このやさしい森が私は大好きです。

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