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母島を歩く

2010年12月31日
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 今回の年末年始の小笠原、母島ではまことに良く歩きました。母島の北へ向かう道路、その名も北進線。北進線は上りあり下りありの、良い具合に曲がりくねったワインディングロードで、総距離にして約10km。ガイドマップによると、北進線の終点である北港まで歩くこと約3時間とのことです。
 片道3時間ということは、単純に考えても一日がかりの行程を覚悟しなくてはなりません。目標は北進線の終点にほど近い東港で泳ぎ、その後に昼食のにぎり飯を食べることとしましょう。

 北進線を歩いて思ったのですが、北進線沿いには第二次大戦の戦跡が多いですね。静沢には残骸残骸と化した海軍施設跡があり、東港を望む高台には壕のなかに眠るサーチライトと高角砲の陣地が残っています。かの大戦で母島に配備された兵士の数は約500人と聞きます。たった500人とも思いますが、現在の母島の人口は約450人なのです。半世紀以上も前は、現在の島民より数の多い兵士がこの島を闊歩してたのかと想像すると、なんとも複雑な重いです。どの戦跡もガジュマルの森など、鬱蒼としたなかにたたずんでおり、半世紀以上という戦後のときの長さを感じずには居れません。またどの戦跡も風化が激しかったのですが、決して自然に戻ることのない、鉄やコンクリートという素材でできた建造物に憐れみを禁じえませんでした。

 突然ですが、グリーンアノールというのをご存じでしょうか。最近、沖縄や小笠原を訪れた人なら知っていると思うのですが、いわゆる特定外来生物に指定された外来種のトカゲです。もちろん、我が国でこのトカゲは駆除対象となります。ここ、母島でも重点的に駆除が行われているようで、北進線沿いのあちらこちらに、ゴキブリホイホイを思わせるトラップや生息域拡大を防ぐバリケードなどが見られました。また、こちらも外来種である、アカギという樹木の危険性を警告?する看板もあちらこちらに立てられていました。なんでも、その昔に林業のために小笠原に持ち込まれたアカギが、その旺盛な繁殖力のために、現在では駆除対象の外来種となっているそうです。外来種駆除の目的は察しがつくと思いますが、固有種の、または固有生態系の保護です。外来種だからといって、そんなに躍起になって排除しなくても良いのでは?とか、そもそもは外来種である、ガジュマルなんかは駆除対象にはなり得ないのか?とか、そんなことを考えながら歩いていました。「小笠原を世界遺産に」というムーブメントが加速されるなか、その影響が外来種に暗い影を落としていると思うと残念でなりません。

 はじめて泳ぐ東港は、とても美しい海でした。泳いでいると、沖のほうからザトウクジラのもの悲しい声が聞こえます。捕鯨の拠点であった過去がありますので、その面影はないか、海のなかにクジラの骨でもないか、探しまわったものです。

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